さて、前回は、不動産業者の彼にアドバイスをもらいながら、初めての収益物件購入をしようと金融機関に相談へ行ったら、色よい返事を聞かせていただけました。
気をよくした僕は、早速「買付証明書」を売主に出してしまったのです。
なんとなく副業したいなぁくらいに思って手を出したので、この時は、まだあまり自分がしようとしていることの重大さを、理解し切れておりませんでした。
こんな方におすすめ
- 副業で不動産投資を始めたい人
- 不動産の知識がない人
- 収益物件を購入する流れを知りたい人
買付証明書の提出から売買契約まで
買付証明書を提出するときも、無理してまで買う必要もないから、買えたら買おうくらいの気持ちでおりました。
なので、ダメ元と思い、チラシの販売価格から1割以上も安くした金額で申し入れしました。
あまり無茶なことを言っても失礼かなぁとも思いましたが、自宅よりも高い買い物なので、なるべく安く買いたい気持ちの勝利です。
たいし買付証明書を提出してから数日、仲介業者をとおして、売主から買付を受け入れる回答をいただきました。
当初の販売価格のままで買っていたことを考えると、年収分くらいの差がありましたので、喜びながらも不動産を扱う怖さを感じます。
売買契約の条件
これで正式な売買契約へと進むのですが、融資特約なし。建物には瑕疵担保責任がなく土地のみだとの条件があると聞いておりました。
具体的には、
ということなのですが、さすがにマイホームの購入より手厳しいです。
消費者ではなく事業者側になる
考えてみれば、副業とは言っても、お金儲けとして不動産を購入するのですから、一般的な消費者側の気持ちでいることが間違いです。
収益を上げる以上は、事業者になるので、様々な法律で保護されている消費者としての適用が一切ないのです。
とは言え、自分から購入を申し入れた以上、気持ち的になかなか撤回できるものでもありません。
金融機関の融資審査も、売買契約書提出してから本審査になります。
色んな不安が頭をよぎりますが、結局、売買契約の締結をお願いしたのでした。
そういえば、金融機関へ資料を持って融資の相談に行ったんですが、1週間くらい経過して軽い感じで
金融機関大丈夫ですよ~
って言われました。
あれで事前審査にとおっていたんだろうなぁ。
どうゆうことか、正確に分かっておりませんでした。
売買契約書案とレントロール
そこから数日経つと「売買契約書の案」と「レントロール」が送られてきました。


売買契約書の内容は、完全に定型文でしたし、一般的な内容なので、読み流しておりましたが、「特約条項」を見てみると、とても長いものでした。

うーん。読みたくないけど、読まないわけにはいきません。
読んでみると、なるほど大事なことがたくさん書かれています。不動産業者の方もしっかりと仕事をしてくれています。
そして、「レントロール」を見てみました。

正直、レントロールという言葉も聞いたこともありませんでした。
特約では、保証金の継承とか確定測量...
レントロールでは、入居状況とか家賃...
収益物件の購入で把握しておかなくてはならない項目がいくつも出てきます。
不動産業者の彼からは、こんな連絡も入っていました。
不動産会社
表面利回りと実質利回り
利回り!?
単語だけは聞いたことがありました。要は儲かる割合だよなぁって認識です。
そりゃ借金を金利も払いながら、返済していくんだから、重要な項目です。
でも、返せないような物件だったら、金融機関もお金貸さないだろうし、大丈夫だろうって甘々の考え方でいたのでした。
この時期のすぐ後くらいに、スルガ銀行の不正融資事件がどんどん明るみになっていきました。
金融機関が貸してくれるから大丈夫なんて考えずに、自分でちゃんと考えて判断することが重要です。
でも、この頃の僕は、
たいしと思い込んでいます。
不動産業者の彼が算出してくれたのは、実質利回りで10.69%とのことでした。
正直よく分かりません。ここでやっと、ネットを検索し調べ始めます。
なんとなく悪くない数字です。
たいしいい数字じゃないか!
不動産業者の彼は、本当にいい物件を紹介してくれたんだなぁ。
いい物件だというのは、今でもそう思っていますが、この見た目にいい数字かもしれない利回りには、含まれていない項目があることに気が付けておりません。
物件にかかる修繕等の細かいランニングコストや、確定申告の税理士費用とか、初期投資費用のことなんて、考えることができませんでした。
そして、この時はまだ、一番恐い空室のリスクも実感できていないのです。
しかし、買付証明書を出した以上、話はどんどん進んでいき、あっという間に売買契約締結の日が決まってしまいました。
ここで、あっと気付きます。
たいし契約時に必要な手付金をどうしようかと...
本審査ってこれからのはずだけど大丈夫なのだろうか...
まとめ
今回も専門用語がたくさん出てきました。
「融資特約」「瑕疵担保責任」「契約不適合責任」
「事前審査と本審査」「特約条項」「レントロール」「利回り」
知らないことばかりで、その都度教えてもらいながら、調べながら、覚えていきます。
事前審査と本審査の流れさえ、把握していない状態で売買契約日付が決まってしまいました。
仲介業者がいると手取り足取り御世話してくれるので、とんとん拍子で手続きが進んでいきます。
仲介費用が安くない訳です。
「融資特約なし」や「瑕疵担保責任なし」といったことの他に、収益物件を買うということは、自分が事業者になるということを、しっかり認識しておかなければなりません。
マイホーム購入の場合と異なり、不動産購入時や運用時に税務上の控除のような特典を受けることもできないのです。
当然大家になるのですから、入居者との関係も始まります。
安易に手を出した不動産投資ですが、段階が進んでいくにつれて、現実を突き付けられていくのでした。
続く![]()
2026年追記|いま読み返して確認したこと
買付証明書(購入申込書)は、一般に購入希望条件を示す段階で使われますが、名称だけで契約成立の有無を判断できるものではありません。売買契約締結までに、価格、手付、融資利用、引渡し、境界、設備、契約不適合責任などの条件を一つずつ確認します。

2026年改訂
数字の向こう側
旧版:ストーリーで読む副業で不動産投資
不動産投資を実体験の流れで読みたい
副業で不動産投資を始めた体験を24の物語としてたどり、数字だけでは見えない判断・失敗・学びと、その先に見えた豊かさを描いた一冊です。
- 副業で不動産投資を始めた24の物語
- 数字の裏にある判断と行動の軌跡
- 失敗・迷い・学びも含む実体験
旧版「ストーリーで読む副業で不動産投資」を土台に、当時の体験は残しながら、法律・税務・不動産実務に関する説明を現在の視点で見直し、24の物語として再構成しました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。




