遺言は方式に従って作成します
「気持ちを書いておけば必ず遺言として有効」というわけではありません。自筆証書遺言、公正証書遺言など、選ぶ方式に応じた要件を確認します。
文例のコピーだけでは足りません
財産の特定、相続人の表示、予備的な定め、遺言執行者、遺留分など、自分の家族・財産に合わせて全体を設計します。方式に問題がなくても、内容が曖昧だと相続開始後に解釈の争いが生じることがあります。
自筆証書遺言を作る場合は、法務局の保管制度を利用する選択肢もあります。
2020〜2021年公開時の記事を参考として読む
制度・料金・サービス・実務は現在と異なる場合があります。現在の情報は、このページ上部の2026年更新部分を優先してください。
遺言書を残すには、一定のルールが定められています。
その記載方法に従って作成しないと、無効になる危険性もあるのです。
遺言の要式が厳格になっているのは、内容を明確にして、偽造変造を防止することによって、遺言者の真意を残すためです。
しっかり確認してもらえる公正証書遺言の場合はともかく、自分で自由に書くことができる自筆証書遺言の場合は、注意が必要です。
遺言の共通方式
遺言は法律の定める方式に従ってなされなければなりません。
遺言は、「要式行為」といって、民法に定める方式に従わなければ、することができません。
その為、遺言が口頭でなされて、書面が作成されていない場合や、書面が作成されても、方式を欠いた場合には遺言は成立したことになりません。
仮に、遺言として録音した音声があっても、法律上の遺言としては、効力がありません。
また、遺言にはいくつかの決まりもあります。
共同遺言の禁止
民法では、2人以上の人が同一の証書で一緒に遺言をできないとしています。
例えば、夫婦が一緒に子供へ遺言を残しても、無効な遺言となってしまいます。
証人又は立会人の欠格事由
自筆証書遺言以外の遺言では、遺言の方式に応じて、一定数の証人または立会人が必要とされています。
証人や立会人になれない人
証人も立会人も遺言作成に関して重大な役割を持っていますが、遺言者と利害関係がないことが要件とされています。
利害関係がある人が関与すると、遺言者が自由な意思のもとで遺言をすることが妨げられる恐れあるからです。
証人や立会人になることができない人が決められています。
その他にも、署名できない人や、遺言者が言っていることを理解できない人は、役目を果たすことができませんので、証人となることができないものとされています。
目の見えない人は、証人になることができます。
しかし、疑惑を避けるため、証人になれない人の同席は避けるべきでしょう。
検認手続
公正証書遺言や法務局で保管してある遺言書以外の遺言書の保管者又はこれを発見した相続人は、遺言者の死亡を知った後、遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して、その「検認」を請求しなければなりません。
また、封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人等の立会いの上、開封しなければならないことになっています。
特別方式遺言の失効
利用することはまずないと思いますが、特別方式の遺言には、「一般危急時遺言」、「難船危急時遺言」、「伝染病隔絶地遺言」といったものがあります。
特別方式の遺言は、遺言者が普通の方式によって遺言をすることができるようになった時から、6ヶ月間生存するときは、その効力を失います。
生命の危険が急迫しているときには、厳格な要件を充たすことが困難ですので、遺言者の最終の真意を確保するため、要件が緩和されています。
今にも亡くなろうとしている方が遺言をする場合なので、口頭で遺言を残して、証人が変わりに書面化する遺言方式なので、遺言者本人の署名押印は必要ありません。
まとめ
法律的な効果を残す遺言である為、厳格な要件が定められています。
折角遺言を残したのに、無効になってしまっては、故人の意思が反映されません。
各遺言のメリットデメリットを理解した上で、自分に最適なものを選んで残したいですね。

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